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地元と思える茅ヶ崎の海を自分たちの手で守っていきたい。移住して芽生えた想いとは【アウトリガーカヌーを楽しむ吉原雄さんの茅ヶ崎暮らし】

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地元と思える茅ヶ崎の海を自分たちの手で守っていきたい。移住して芽生えた想いとは【アウトリガーカヌーを楽しむ吉原雄さんの茅ヶ崎暮らし】

吉原 雄(よしはら たける)さん

茅ヶ崎市矢畑在住。妻・次女との3人暮らし。東京都渋谷区出身。
アウトリガーカヌーを楽しみながら、茅ヶ崎アウトリガーカヌークラブ(以下、カヌークラブ)の子どもたちにカヌーの魅力や自然を守る大切さを伝えている。また、約800世帯約2500人が暮らすマンション『ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ(以下、マンション)』で暮らし、10年以上にわたってマンションの自治会長を務めている。

子どもたちと考えるSDGs。海の豊かさを守るためにできることは

茅ヶ崎の海で颯爽とアウトリガーカヌーを楽しむ吉原さんは、カヌークラブではキッズクラスの指導者としての顔も持っています。小学3年生以上が参加するキッズクラスでは「アウトリガーカヌーの魅力だけでなく、海の環境を守る大切さや自然の厳しさを子どもたちに伝えています」。練習前には参加者全員で行うビーチクリーンを欠かしません。

こうした活動もあって、「オフシーズンとなった2022年11月には子どもたちが海の環境を考えるワークショップを企画しました。カヌーの指導者仲間が中心になって、テーマはSDGsのターゲット14“海の豊かさを守ろう”となりました」

ワークショップでは「海鳥のお腹から大量のマイクロプラスチックが出てくる映像を流したのですが、『出てきた量はみんなの体重で表すと約3㎏の重さになるんだよ』と言うと、その量の多さに子どもたちはとても驚いていました」。そんな状況を知った子どもたちに、海の環境を守るために自分たちは何ができるのかを考えてもらうと「自分の手形を切り抜いた用紙に海を守りたい想いを書き込み、それを一つの作品としてまとめました。出来上がった作品には、自分たちの“手”できれいな海を守ろうというメッセージも込めています」

子どもたちが海を守りたい想いを作品で表現。

出来上がった作品。自分たちの”手”できれいな海を守ろうというメッセージも込められています。

吉原さんは「子どもたちにも、カヌーを通して茅ヶ崎の海が好きになって、環境を守ろうという意識になってほしいです。ごみ拾いなどの作業だけで終わってしまうのではなく、何か要素を足して、拾ったごみをアートにしてみたり、他の団体と活動してみたり…。そこに楽しさや人との出会いも感じて継続していけたら」と今後の展望を語ってくれました。

海が身近にある暮らしになって、自分たちの手で守っていきたいと思うように

海の環境を守りたいと強く想うようになったのは茅ヶ崎に移住してからだそう。
「今回ワークショップを企画したカヌークラブは茅ヶ崎に移住してから出会いました。東京で暮らしていた頃に行きつけだったサーフブランドのショップがテラスモール湘南(辻堂)に入ったと聞いたので行ってみることに。そこで、当時仲良くしていた店員さんと偶然再会しました。新しいマリンスポーツを始めたいと相談して紹介されたのがアウトリガーカヌーでした」。

カヌークラブの活動場所であるヘッドランドビーチ(Tバー)で体験してみると「人力だけで江の島や烏帽子岩まで行ける達成感が凄かったです!目の前で見た烏帽子岩は想像以上に大きくて驚きました。すぐにアウトリガーカヌーの魅力にはまりました」。カヌークラブではスピードを競う本格的な活動もされていましたが、肩のケガや年齢的な筋力の衰えもあって、今はのんびり楽しむことも増えたそう。「同じ境遇のメンバーを誘って、“のんびり海を楽しむ『ゆる活』というクラス”を開設しました。カヌーを漕ぐだけじゃなく、烏帽子岩でシュノーケリングしたり、海に浮かぶカヌーの上で朝ご飯を食べたりと楽しみ方が増えました」

カヌークラブでは子どもたちの指導もする吉原さん。

ゆる活の様子

”ゆる活”では波に揺られながら、のんびりタイムも。

吉原さんは「茅ヶ崎に移住して海が身近にある暮らしになりました。今では休日のたびにアウトリガーカヌーを楽しんでいます。茅ヶ崎の海は自転車で行ける“地元の海”。住んでいる自分たちが“地元の海”で気持ちよく過ごせるために、自分たちの手で守っていきたいと強く想うようになりました」。
今では茅ヶ崎を“地元”というほどになった吉原さんですが、茅ヶ崎暮らしは偶然から始まりました。

茅ヶ崎で暮らすきっかけは雄大な富士山に一目惚れしたから

茅ヶ崎暮らしが始まったのは2011年から。「子どもも大きくなってきたし、都心の家賃も上がってきたから」とマイホームの購入を想定した移住を考えていたそうです。長い都会暮らしに飽きていたこともあって、新しい住まいのイメージは「都内へのアクセスが良いこと、趣味のサーフィンやアウトドアを楽しめる場所」。そのイメージに合致したのが、湘南地域。いくつかの候補地に絞り込んでいた時、「たまたま入っただけ」という茅ヶ崎駅前にあったマンションのモデルルームが運命の出会いとなりました。

「マンションのハワイアンな雰囲気も気に入りましたが、何より部屋から見えると言われた雄大な富士山に一目惚れしたことが決め手になりました。移住にあたり、長女は『茅ヶ崎なんて田舎』と言っていましたが、すぐに大学生になるのであまり気にならなったようです。転校になる次女は複雑な思いだったかもしれませんが、今では一緒にサーフィンやアウトドア遊びをして、親子で茅ヶ崎ライフを楽しんでいます。

部屋から望む雄大な富士山

自宅から望む富士山。この姿に一目惚れして移住を決意したそう。

こうして始まった茅ヶ崎暮らしは、デベロッパーの意向もあって入居当初から住人同士のコミュニティづくりが熱心に行われていたそうです。デベロッパーが海に関連したサークルを立ち上げたいとなった時は、「サークルの代表をやってほしいと相談がありました。理由を聞いたら、『サーフィンしてそうだし、真っ黒に日焼けしているから』と(笑)」。端から聞くと無茶ぶりにも聞こえますが、吉原さんはこれを快諾。「サーフィンはもちろん、自転車で江の島までサイクリング、BBQや飲み会といった催しを企画し、どんどん盛り上がっていきました。“海で遊ぼう”をテーマに活動していたら、自然と仲間の輪が広がっていき、多いときは会員が130人ほどにもなりました」

自治会の役割は住人同士の仲を深めること

住人の交流が深まると、今度は「マンションとしての自治会が必要だ」という声が挙がり始めたそうです。すると、自治会長にはサークル代表の実績があった吉原さんが満場一致で推薦されることに。「仲の良い住人たちに“僕が会長をやるなら、自治会役員はみんながやってほしい”と言いました。みんな快く承諾してくれたので、無事に自治会を立ち上げることができました」

役員の確保に苦労している自治会が多いとは聞きますが、気心の知れた住人が率先して協力してくれたのは、まさに理想的な自治会の運営と言えるのではないでしょうか。

弾ける笑顔で自治会活動を語る吉原さん

自治会で企画したイベントを楽しそうに語ります。

そうして始まった自治会の活動はとても活発な様子。「最初に企画した地引網イベントには120人くらいの住人が参加してくれました。子育て世代も多いので、子どもたちが楽しめるイベントも企画するようにしています」。新春ボウリング、節分、母の日のプレゼントを作るワークショップ、夏祭り、ハロウィン、クリスマスイルミネーションの点灯式…と聞けば数えきれないほど。さらに、大人も全力で楽しむようで「節分では大人が本気で鬼のコスプレをしました。そうしたら、子どもたちが恐怖で大パニックに(笑)!夏祭りでは毎回、真面目な管理組合の理事長と自治会長の僕のお笑いステージからスタートするのが恒例なんです!」と楽しそうに笑います。

自治会の季節のイベント

季節のイベントでのワンシーン。大人も本気のコスプレをして参加。

夏祭りで弾ける吉原さん

大好評の夏祭りのお笑いステージ。写真でも伝える吉原さんの弾けっぷり(笑)!

ご自宅に伺って気付いたのは、たくさんの椅子が用意されていること。吉原さんは特に意識はしていなかったようで「マンションの住人や友達が遊びに来ることが多いせいかな」と笑いながら言います。マンションのような集合住宅では、隣の住人を知らないなど戸建てに比べると住人同士のコミュケーションが希薄になりやすいと言われます。

でも、マンションに住む子どもたちが吉原さんの家で家族の帰りを待つこともあるそうで、「近所の子どもたちからも『たけぴ』って呼ばれています」と顔をほころばせます。実際、マンション内を歩いていると住人の皆さんが次々と吉原さんに声を掛けていく姿がとても印象的でした。

センスが光るご自宅の様子

吉原さんのセンスが光るお洒落な部屋。この部屋に多くの友人たちが集まっているそうです。

吉原さん的茅ヶ崎のおススメ居酒屋

「人の懐に入るのは得意かな」とご本人も言うほど、明るい人柄で人を惹きつける魅力に溢れている吉原さん。そんな吉原さんから見た茅ヶ崎の人は「フレンドリーな人柄が多い」と印象を語ります。

「飲み歩きが好きなのですが、どのお店もフレンドリーな接客で居心地が良いです」。チェーン店が少なく、個人経営のお店が多いと言われる茅ヶ崎では店主同士の仲が良いので、行く先々でおススメのお店を紹介されるそう。「お気に入りのお店は自宅から近くて焼き鳥が美味しい鳥嶺。南口は糸半が特にお気に入りで、もつ焼きが絶品。寅寅ではボトルキープもしているし、串カツが美味しいすがのも相当通っています。行きつけのお店もたくさんありますが、新規でお店を開拓するのも好きなので、茅ヶ崎駅南口のお店はほとんど行っていると思います」

行きつけの鳥嶺と糸半

(左)鳥嶺で人気のお通しの肉豆腐はボリューム満点!「せんべろ2回転しちゃいます(笑)」と吉原さん。
(右)安くて美味いモツ焼き屋の糸半。

行きつけの寅寅とすがの

(左)美味しいお刺身が食べられる寅寅ではボトルキープも。
(右)すがのの串揚げはサクサクの食感で何本でもペロリ!

充実した茅ヶ崎での暮らしについて、「茅ヶ崎は良い意味で力が抜けていて、独特な雰囲気があると思います。だから、平日は仕事、休日は遊びと“オン”・“オフ”の切り替えができるまちだと感じています。茅ヶ崎に移住した時は通勤時間が2時間になることを心配していましたが、今では別荘地から通勤しているような感覚になっています」

茅ヶ崎に移住して芽生えた想いを人と繋がり具現化していく吉原さん。「これからも、いろいろな人と出会って飲んで盛り上がって、そこで出てきた楽しそうなアイディアを実現していきたいな」と人懐っこい笑顔で語ってくれました。

吉原さんポーズ

取材後、吉原さんに初めてのお孫さんが誕生されたそうです。これからのお孫さんとの茅ヶ崎暮らしも、ますます楽しくなりそうですね。おめでとうございます。

Information

茅ヶ崎アウトリガーカヌークラブキッズ

大衆食堂 鳥嶺

糸半

寅寅

すがの

吉原さん(Instagram)

COCCKIDS(Instagram)

ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ自治会(Instagram)

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住所

神奈川県茅ヶ崎市東海岸南6-4-31 茅ヶ崎アウトリガーカヌークラブ

公開日:2023-04-27

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