企画展「みわたす絶景 名所絵×鳥瞰図の魅力」が4月29日(土)から藤澤浮世絵館(辻堂神台2の2の2ココテラス湘南7階)で開かれる。高い視点から広域をとらえた鳥瞰図をテーマに「浮世絵」と「近代の観光案内図」約70点を展示。空飛ぶ鳥の視点から日本各地の名所や、絶景が楽しめる企画となっている。
鳥観図は浮世絵においては「一覧図」と呼ばれ、多くの絵師に描かれた。近代以降になると吉田初三郎(1884―1955)らが「観光案内図」として継承。大正から昭和にかけては交通の発達により観光ブームが起こり、鳥瞰図のアングルによる観光案内図が盛んに作られた。

鍬形蕙斎「日本名所の絵」(右)、歌川貞秀「東海道名所の内 江之嶌」
企画展では、市所蔵の鳥瞰図から、江戸から昭和にかけて描き方の流れをたどる。同館担当者は「市所蔵の資料と浮世絵を合わせて展示し、藤沢の歴史文化を多角的に見ることができる。鳥瞰図を特集し浮世絵の名所絵からの近代の観光案内へのつながりを楽しんでもらえたら」と話した。
学芸員解説は要申込
学芸員解説は5月13日(土)(受付開始4月29日)、6月18日(日)(受付開始5月30日)。開始は午前11時と午後3時(各回30分間・同一内容)。各回20人(申込先着順)。「大正の広重」と呼ばれた人気絵師・吉田初三郎についての講演会は6月3日(土)(受付開始5月10日)。午後2時から3時30分。講師は吉田初三郎研究家の益田啓一郎氏。
会期は7月2日(日)まで。入館無料。午前10時から午後7時(入館6時30分まで)。イベント申し込み・問い合わせは同館【電話】0466・33・0111。