秦野市自慢のおいしい銘品、高い技術で製作された製品、豊かな自然に育まれた特産品、ゆったり楽しめる素敵なサービス……そんな秦野市人気の「ふるさと納税」の返礼品を提供している人々の素顔を探りに現場を訪ねてきました。ここでは高梨茶園と大津養蜂園を紹介します。
※一時的にマスクをはずし、写真撮影を行っています。
<目次>
◆魅力ある”お茶”で幅広い世代につなぐ高梨茶園
◆9種の味が楽しめる大津養蜂園の”天然はちみつ”
魅力ある”お茶”で幅広い世代につなぐ高梨茶園
秦野市のお茶発祥地が、丹沢の山々を背にした菩提地域にあります。
かつてはタバコ葉耕作で栄えた秦野市でしたが、時代と共に農家は別の耕作へと移っていきました。様々な耕作物が生産される中で、山間地にも関わらず温暖で雨量も十分なことから「お茶栽培」に適していると見定め、1953年、秦野市初の茶園が誕生。それが、今回ご紹介する高梨茶園です。
「神奈川県、そして秦野市にもお茶があることを知ってもらえたら」
そう話すのは高梨晃さん。静岡県の研究所で茶づくりと手もみ茶技術を学び、2016年には全国手もみ茶品評会で1等4席に入賞した経験もある、製茶への高い感性と技術を持った4代目です。
最適なタイミングで摘み、こだわりをもって味を引き出す
高梨茶園で育てている品種は早生から晩成品種まで現在9品目。9,000坪ある茶畑で、常に摘み取ったばかりの茶葉を加工できるように、摘み取り時期がずれるように計算されています。
摘み取るタイミングは経験から。「お茶の木をさぁっと手で撫でて、その感触と芽の長さで摘み取り時期を図っています」
- 取材メモ 人気の茶葉は、早生品種で鮮やかな色と旨味・甘みが強い「さえみどり」、中世品種で渋みと甘みのバランスが良く香り豊かな「香駿(こうしゅん)」、晩成品種で渋みが少なくほのかに桜餅のような香りがする「はるみどり」。そんな”ここでしか味わえないお茶”……シングルオリジン(単一品種)を求め、高梨茶園に来る人も多いのだとか。
茶葉の良さはもちろんのこと、お茶づくりには「加工」も重要な要素です。
摘み取った茶葉は自社の加工工場にすぐに運ばれ、蒸気で蒸し、続いて乾燥しながら揉みだしていきます。味の良い品種、香りのよい品種など、それぞれの特徴を最大限に生かすために加工方法を変えているのも大きなポイント。ここで生きるのが、高梨さんが学んだ「手もみ」の技術です。
「加工は機械でやりますが、頼りになるのは自分の手の感覚」
十分に味が引き出せるのか、乾燥の状態や色、ツヤを触って確認し、機械を調整。機械化が進む中でも、品質を上げるために職人の技が冴えます。
- 取材メモ 最近では加工方法の違いで「紅茶」も作れるため、紅茶に適した茶葉の品種を追加し「和紅茶」も販売。この商品をきっかけに高梨茶園を知った人もいるそうです。
「幅広い世代に、お茶を手軽に感じて欲しい」
そうやって出来上がったお茶を販売するためのパッケージも、もちろん高梨茶園発。
- 取材メモ 昔ながらのデザインも採用しながら、若い世代にも手を取ってもらえるようにとパッケージを一新。かわいく目を惹きやすいデザインにしたそうです。プレゼントやお土産用にも気軽に買えるように、小分け商品の取り扱いもはじめました。
そんな工夫の全ては「お茶をもっと身近に、手軽に感じて欲しい」から。
最近では家に急須や茶こしがないことも多く、ティーバッグの商品も作ることで、「より手に取ってもらいやすくなりました」と高梨さん。
- 取材メモ 他にも地元の仲間と組んで、お茶ジェラートやケーキなどのデザート、茶ビールまで、お茶の美味しさや楽しみ方を広げる活動を行っています。そのほか、手もみ体験などの実習型活動も取り入れていて、2023年度に全線開通予定の新東名高速道路でさらにアクセスも良くなれば気軽に遊びに来ることもできそう。
「いつかうちの茶畑に来てもらえたら。お茶の楽しみ方は自由です。お茶を通して、ほっとする瞬間を感じてほしいですね」と朗らかな笑顔で語ってくれました。
そんな秦野初の商品があなたのもとに届いたとき、今までにない新しい「お茶」との出会いがあるかもしれません。
高梨茶園のふるさと返礼品
- 009-31 日本茶 彩り5種セット(玄米茶、ほうじ茶、和紅茶、高級煎茶、美発酵茶) 寄附金額:9,000円
高梨茶園の人気商品、高級煎茶・和紅茶・ほうじ茶・美発酵茶・抹茶入り玄米茶が一度に味わえるお得なセット。
※この他にも寄附金に応じた返礼品があります。
店舗情報/高梨茶園
神奈川県秦野市菩提1387 フリーダイヤル 0120-456-127 TEL 0463-75-1104
営業時間9:00~17:00 不定休 http://www.takanashi-chaen.com
info@takanashi-chaen.com
9種の味が楽しめる大津養蜂園の”天然はちみつ”
「”天然はちみつ”ならではの味を違いを楽しんでほしいね。濃さがまったく違うよ」と誇らしげに話すのは大津養蜂園の大津智司さん。
大津養蜂園では、菜の花・山藤・みかん・アカシア・みずき・クローバー・栗・桜の単花はちみつ、そして色んな花の蜜が入った百花の全9種類を取り扱っています。
- 取材メモ これほど豊富な花の蜜が集められるのは、畑や野山などの豊かな自然がすぐそばにある環境であり、花の開花時期にあわせて育てたミツバチが蜜を集めているからです。
蜂には「訪花の一定性」という習性があり、一度訪れた花(蜜源)には開花が終わるまでずっと通い続けるそうで、例えば菜の花の開花時期にあわせてはちみつを絞ると、菜の花の味と香りが楽しめるはちみつが採れます。
- 取材メモ 「同じ花でも満開の時には味が濃く、終わりにつれて薄くなっていく。開花が終わりかけて、次の花に移動するその境目の時期には2つの味が混ざる。そんな違いも面白いね」
こだわり続けるのは”天然”であること
大津養蜂園のはちみつは全て”国産天然はちみつ”。
”国産天然はちみつ”をうたえるのは、全てを国内でミツバチの巣箱から採蜜し、濾過しただけの人の手が加えられていないものだけ。殺菌や精製はせず、細かい網でろ過してビンに詰めているからこそ、はちみつ自体が熟成し、芳醇な味わいと口の中でもふわっと香る花の甘みを感じることができます。
- 取材メモ 特に1種類の花から蜜を採った単花はちみつは花ごとにかなり味が違い、「一度舐めるとやみつきになると言われます。匂いを嗅いだだけで『これはみかんだね』とか『桜だね』とかわかる人もいるし、うちの天然はちみつの濃厚さを知ると『大津養蜂園のじゃないと』と遠くから来てくれる人もいるね」と笑顔の大津さん。
天然はちみつは高い殺菌効果もあるため、大津さんが幼い頃は、怪我をしたときにはちみつを塗っていたこともあったとか。「食べるだけじゃなく、天然はちみつには色んな活用方法があります。顔や肌に塗れば、ツルツル、しっとり潤うしね」
工夫を重ね、種類増えた単花はちみつ
大津さんが養蜂の仕事を継いだのは十数年前。大津さんの家はカーネーションやバラ、蘭などもともと花を扱っていた農家で、受粉のために一緒に蜂を育てていました。
- 取材メモ 初めは家族だけで採れたはちみつを楽しむくらいでしたが、近所におすそ分けしたりしているうちに「おいしい」という声があり、本格的に養蜂をするように。大津さん自身は農家ではなくサラリーマンとして働いていましたが、父が亡くなったことをきっかけに養蜂にも目を向け、独学で研究を重ねながら養蜂園を経営してきました。
単花はちみつも昔はミカンと菜の花だけでしたが、山や畑が近いこともあり季節ごとに様々な花が咲くため、色んな花の蜜が採れることに気付いたそうです。それから開花にあわせて蜜を採るようになり、今の種類まで増えています。
はちみつのビンの蓋を開けた時に香る濃い香りと、トロリとしたはちみつの鮮やかな色、口にした瞬間の濃厚さと甘み……。どれもこれも魅力的なので、9種もあるなか、どれにしようか迷ってしまう人も多いはず。
「色んな味を楽しんでもらえたらうれしいね」とほほ笑みつつ、話してくれました。
大津養蜂園のふるさと返礼品
- 009-30 大津養蜂園の天然はちみつ(詰合せ2種セット)170g×2個 寄附金額:9,000円
天然はちみつ2種を詰め合わせたセット。口の中で香る花の芳醇な味わいをお楽しみください。
※この他にも寄附金に応じた返礼品があります。
店舗情報/大津養蜂園
神奈川県秦野市羽根134-1 TEL 0463-75-1196・090-4922-5833 営業時間9:00~17:00